株式会社共栄 社屋新築工事

case data

◯建物 一戸建て(木造)
◯施工部位  新築
◯工期 5ヶ月

「木の家 ぬく森」の母体である株式会社共栄本社社屋新築工事を行いました。
株式会社共栄は材木や建材、住設機器の販売を行っている会社で、ここ本社では社員21名が日々業務にあたっています。営業、事務、配送などそれぞれの業務担当者がそれぞれの仕事をしやすいよう、設計・施工を行いました。

第一にこだわったのは、木造であること。さらには極力栃木県産材を使用すること。
第二にこだわったのは、永く使用できる建物をつくること。シンプルなデザイン、丈夫であること、修理のしやすさなどへの考慮。
第三にこだわったのは、働く社員たちが快適であること。ゆとりあるスペース、使いやすい設備などで、気持ちよく働いてもらえること。
これらのこだわりを各所に反映させて、これからの時代を社員と共に歩んでいくための基地として満足いくように作りました。

外観は飽きのこないシンプルなスタイルに。全体的には火に強いパワーボードを採用し、防火性能を意識しつつ、出入り口まわりには無垢の杉材を貼ることでデザイン性と材木屋らしさを出しました。
エントランス
バリアフリーにも対応したエントランス。軒天にも木材を貼り、ぬくもりのある印象に仕上げました。
1F  事務室
業務上、靴に砂利が残っている状態で入室することも多いため、
無垢材ではなく傷や汚れに強いペルゴフロアを採用。貼り替えがしやすいことも特徴のひとつです。
1F 打ち合わせコーナー
打ち合わせ時に使用するカタログやサンプルを収納できる棚を設置。造作した収納類は無垢または集成材で制作し、いずれ壊れても補修がしやすいようにしました。
1F 事務室
営業担当者デスク周囲も、充実の収納棚を確保。デスクは一人あたり幅160cmのタイプを設置できる余裕があり、作業しやすいスペースを確保しました。
1F 配送手配担当者スペース
8台所有する自社トラックの配送を管理するスペースは
倉庫へ直結するドアのすぐ横に配置。
1F 給湯室
ゆとりある広さの給湯室でお茶入れ等もしやすい環境に。
1F トイレ(男女)
快適で清潔なトイレスペースを確保。
1F トイレ手洗い 
丈夫なホーロー製の洗面台を採用。天井にはレッドシダーを貼りました。
1F トイレ(女性用)
元の事務所は男女共用だったため、男女別々にすることは絶対に叶えたい希望でした。
1F トイレ(男性用)
アクセントクロスのカラーで男女を区別しやすく。
1F 小便器
男性社員も多いため、小便器は単独で設置。
2F 会議室
全社員が集合しても余裕で入れるスペース。
2F 配送担当者休憩室
休憩時間や昼休み時に十分にくるろげるようゆとりある広さに写真には写っていませんが、福利厚生で麻雀卓も設置しています。
2F 配送担当者休憩室
休憩室にもキッチンを設置し、IHクッキングヒーターも完備。
2F トイレ
2Fトイレは1Fよりゆとりのスペースに!壁は石目柄を選択して、高級感もプラスしました。
2F 応接室(写真さしかえたい)
日光杉の羽目板と絨毯敷きで、応接室らしい落ち着いた印象に。
防災を考慮し、停電時にも最低限の電力を確保できるよう蓄電池を設置しました。
片流れの屋根型を利用し、13.5kWの大容量太陽光発電システムを搭載しました。
東側にはベランダを設けました。
ベランダは宇都宮花火大会が見える絶好の場所です。
倉庫部分はトラス構造とし、柱のない大空間を確保しました。この構造は中大規模木造建築においてこれから増えていくと思われるため、いつでも実際に見ていただけるようにあえて構造を見せる仕上げにしました。
株式会社共栄 代表取締役社長 林紀尚よりひとこと

自社の本社社屋を自社の施工部門である「木の家 ぬく森」を中心に建築することができたため、かゆいところに手が届く設計・施工ができたと思います。ご存知の方も多いかとは思いますが、弊社は数年前に前事務所を火事で消失してしまい、ゼロからのリスタートとも言える社屋建築でした。だからこそ、火気は一切使用しない設備や防火性の高い素材の選択をしたことはもちろん、苦労を共に乗り越えてくれた社員たちが快適に、楽しみもありながら、仕事に取り組んでもらえるような場所にしたいという思いをこの社屋に込めました。昭和21年創業から続く歴史を大切にしながら、お客様にも社員にも愛される会社であり続けら得れるよう、この新しい社屋でがんばっていきたいと思います。

店長からひとこと

全体的には建て替え前の事務所と大きく動線をくずさないなかでも、「こうだったらいいな」と感じていたことを叶えるプランになるように設計しました。床材や壁材も使用箇所に応じて使い分けることで、さまざまな素材の施工見本のようにもなったかと思います。じつは施工をする予定だった時期にウッドショックが到来し、不足しがちな材料をお客様に優先して提供するため着工が大幅に遅れましたが、だからこそ完成時の喜びは一層大きなものとなりました。今後も株式会社共栄の一員として、木の家ぬく森のお客様に誠実な施工をお届けしていきたいと思います。

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